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持たざる保守~『ネットと愛国~』2012年10月15日 [書評]

ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて (g2book)

ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて (g2book)

  • 作者: 安田 浩一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/04/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
    •  講談社ノンフィクション賞を受賞した本書は在特会という保守的な団体を取りあげた作品だ。最初ネットをみていると在特会という聞き慣れない言葉があってどんな団体かと思っていたがしばらくするとアジア系外国人に関する激しい憎悪を持つ、そして巨大掲示板やSNSを主戦場に、時にはデモをしかけるといった団体だということがわかった。メディアが賞賛したあのfacebook革命とも方法論は同じである。反原発運動の方法とも共通性があるが恐らく3つの点で異なると思う。ひとつは所得の差、二つは家族の差、三つは友達の差である。この三つ、恐らくは想像していたのだが著者の取材によって確かめられたわけである。「持たざる保守」とでもいうのだろうか。筆者は労働問題を中心に対象を追いかけているとういう。サブタイトルに「在特会の「闇」を追いかけて」というタイトルは筆者にすれば安易かなとも思う。少年事件や猟奇的事件が起きた場合、メディアが「心の闇」などのようによく使われるのだが、「闇」と名付けて安心してしまう。だがそのようなタイトルを就けた途端に取材者も編集者も読者も思考が止まるのではないのだろうか。所得もない、社会的に孤立している存在にとってネットは貴重なコミュニケーションツールだ。 彼等はリアルの世界では充実感は感じていないのだろうがネットの世界ではコミュニケーション過多である。低所得で家族を持たず友達を持たない彼等はこの社会の弱者といえる。その視点からの思考の伸びがこの作品には欠けているような気がするのだが。筆者には見えていたと思うのだが、紙面が尽きたのだろうか。

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